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山野草「檜扇 ヒオウギ」八ヶ岳姥百合横丁にて

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夏の八ヶ岳では恒例のお散歩で、姥百合横丁へ。
お知り合いの家のこの横丁には、毎年この時期に姥百合が群生して咲くのだ。

今年もオドロオドロしく、艶かしく姥百合が咲いています。

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ちょっと立ち寄るつもりが、つい山野草の庭のお話になって、このところ今ひとつ体調が思わしくないという方に、あれやこれや聞いてしまって…。

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私好みの手をかけ過ぎない、自生の植物を中心に庭を作られていて、ちょうど咲いていた橙色の花、「ノカンゾウの仲間ですよね。」と言ったら、ヒオウギよと、教えられました。
確かに葉っぱは特徴のある扇の形。

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私の庭にも自生していたなと、戻ってからよく観察して、調べてみる。
ヒオウギは、緋扇と思ったら、檜扇。
檜の薄い板の扇で宮中の祭事に使われるという雅な名前でした。上品な橙色に朱の斑入り。
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数えたら庭には、10株もあります。昨日は真っ黒な蝶が来て蜜を集めていたのでした。
シャッターチャンスがイマイチだけど。
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この花の種(タネ)漆黒で綺麗よ。と言われて調べてみたら、
「射干玉(ぬばたま)」または 「烏羽玉(うばたま)」というのだとか。遠く万葉の時代から歌に詠まれる色の例え。

「ぬばたまの
  夜の更けゆけば
  久木(ひさぎ)生(お)ふる
  清き川原に 千鳥しば鳴く」
   万葉集 山部赤人

“ぬばたまの”は黒に関連のある「夜・夕・髪」などにかかる、枕詞(まくらことば)として用いられる言葉。

どうりでね、真っ黒な蝶もやって来るわけだ。

夕方、花はキュッと雑巾を絞ったかのように萎む。

朝、日が昇ると、ふわぁ〜と開く。

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新しく知った「檜扇」、「ぬばたま」。
日本の山野草は、こうして長いこと愛でられ、詠まれてきたのかと思うと、風雅で、なんども檜扇を愛でてしまうのよ。
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おまけに、ヒグラシの抜け殻よと。
夕方になると、カナカナとよく鳴く。こんなに小さな抜け殻だったのねと。

今日は、お加減の悪いところにお邪魔してしまいましたが、いつでもどうぞと言われたので、また大好きな散歩道、姥百合横丁を訪ねたいと思います。

今日は画像が上手くアップできるかなぁ〜?

追記:
京都の祇園祭に飾る花だと、メッセージをいただきました。
魔除けの意味もあって、京都の人には馴染みのお花だったんですね。
万葉の都らしいなぁ。


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by yukkescrap | 2016-08-04 14:45 | おさんぽスクラップ | Comments(0)

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