カテゴリ:シネマスクラップ( 10 )

映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」

映画を観終わってから、たくさん泣いてしまったので、しばらく席から立ち上がれず、ロビーの椅子に座って、紅茶を飲みながら、目の腫れがひくまで、じっとしていたけど、それでも映画のシーンが脳裏によみがえるたびに苦しいほどに涙があふれてしまいました。

 人は、時に自分の経験や人生と重ね合わせて映画を観たり、本を読んだり、絵を鑑賞したりすると思うけど、それが、自分の体験につながった時に、さらに感動や、共感を呼ぶでしょうね。
山田洋二監督が、この映画の監督ケン・ローチ監督を、たいそう褒めて映画を絶賛していたので、公開を待っていたんです。

 私は昨年、身内の人の障がい者年金の受給手続きを代行するという経験をしました。
とにかく煩雑で、難しい。
市役所の窓口では、係の人もわからないことが多くて、何度も、何度も年金事務所に問い合わせをしてくださって。

受給資格の手続きには専門家の代理人を立てる人もいるとか。(弱者のために働く代理人は、無償のはずはなく。)
人頼みにはできず、「素人では無理でしょうか?」と聞いたら、
窓口の人は、「相談にのりますよ、お手伝いしますから、頑張りましょう。」と、励まされ、約1年をかけ、長時間の窓口訪問は10回以上、市役所、関係機関の訪問を繰り返して書類を作成。申請手続きの書類はおよそ1センチほどありました。


 そんなこともあって、この映画を観た時に、その経験も重なったんでしょうね。
今も、思い出しながらこの記事を書きながら、こみ上げてくるものが多すぎて、苦しいほどです。

 市役所の窓口の係の人が、「誰が見ても障害が重くて 、たとえ寝たきりでも、受給のためには、たくさんの申請手続きが必要であきらめる人も多いですよ。よく頑張りましたね。」と最後に言われて、わたしの身内は良かったけど、できない人は、本当に困るだろうなと思ったの。
正直、何度目かの手続きでは、心が折れそうにもなって。

高齢社会を迎えて、今後、介護申請や、認定はどうなっていくんだろうと、本当につらく不安です。

 こうした手続きに必要な情報は、ネット検索ができる今だから、なんとかこぎつけましたが、サポートしてくれる組織も、ボランティアも日本は、まだまだです。有償の弁護士や、社会福祉士はいるけど、弱者は利用できませんからね。
成年後見も含めて、まだまだ成熟した社会とはいいがたい。

 イギリスの映画だったけど、弱者が切り捨てらないように、税金の使われ方もちゃんと見届けていかなくちゃと思いました。
名古屋会場はなかったけど、フードバンク的なチャリティーもあり、映画の収益の一部は福祉に使われることになっているそうです。

 誰にでも起こりうること。ちゃんと社会の制度を市民は厳しくみていかなくては。

 ちなみに、私が手続きをした多摩市役所の職員さんは、何度もの訪問にも、心底丁寧に対応くださいました。
でも、書類や、制度については、矛盾もいっぱい。
障がい者年金のための非課税申告は、市民税の申告が必要です。働けないのに。
でも、収入がない事を申告しなければなりません。マイナンバーカードによって、この非課税証明書発行のための市民税申告義務という、意味のない手続きは、なくなる方向にあるそうです。

幸福度51位の日本。日本の幸福度がアップしていくことを願った映画でした。





Instagram

Instagram はじめました。フォローは↑から。YUKKESCRAP

by yukkescrap | 2017-03-22 19:33 | シネマスクラップ | Comments(2)

ぽろぽろ涙しながら 映画「彼らが本気で編むときは、」

 花粉症だからなのかなぁ~。
涙腺ゆるくって、映画の最初からずっとポロポロっと涙が流れて困った映画でした。
d0348118_08315222.png
画像は公式HPからお借りしました。

 私の編み物熱の投稿に、「編み物の映画が公開されますよ。」とコメントでお知らせいただいて、公開を待ちわびていました。
 前回の記事にも書いたけど、今年は本当に編み物のヒーリングを実感した年。
そして、こんなに編み物ブームが来ているとは知らなかったよ。

 監督は、「かもめ食堂」の荻上直子さん、食べ物シーンは、「かもめ食堂」や「ごちそうさん」のフードスタイリストの飯島奈美さん。期待したとおり、上映15分ごろから、もう涙腺は緩みっぱなしです。
d0348118_08313712.png
                    画像は公式HPからお借りしました。

 ジェンダー問題が根底にある映画ですが、その切り口が、「母と子」の関係。
主人公のリンコさんと母、トモちゃんと母、まきおさんと母、カイ君と母。
親子関係についても、さまざまな関係をとても丁寧に描かれていてね。

 辛いことを一心不乱に編み物することで浄化していくシーン。
あたたかい心のこもった食卓シーン。

 いつもながら荻上監督の作品には、美味しいだけじゃなくて、気持ちの通じたあたたかい食卓が登場する。生きていく上で、私が大事にしている、「食べること」を丁寧に描いて、大事にしていることもすごくいい。おべんとうシーンもたくさん登場。

 ことし、SNSでよく見かけた肌色毛糸で編んだおっぱいの意味がようやく判明。

 暖かくて、暖かくて、優しくて、優しくていい映画だったよ。
エンディングロールを観ながら、タオルで目をゴシゴシ擦っていたら、隣の人に、「うん、うん。とってもよかったですよね。」と顔をの覗き込まれて、微笑まれてしまったよ。

 映画で、優しさにつつまれました。

おまけですが、男もする編み物のこんな記事も発見。微笑ましい。
日本にもいるよね?編み物男子。



Instagram

Instagram はじめました。フォローは↑から。YUKKESCRAP

by yukkescrap | 2017-03-01 08:35 | シネマスクラップ | Comments(6)

映画「人生フルーツ」 ~津端夫妻のときをためる暮らし~ 【くらし部門】

 ここ数年、憧れていた理想のご夫妻。
丁寧な暮らしを実践されている、津端修一(90歳)・英子さん(87歳)。
建築家のご主人に人生の伴走をする英子さんおふたりの本は、
わたしたちのおふたり様生活が始まったメキシコ駐在にも持参して、駐在中に何度もページを繰りました。
d0348118_09124213.jpg
 戦後、都市計画、ニュータウン構想を手掛けた建築家の津端さん。定年後は、ご自身が手掛けた愛知県春日井市高蔵寺ニュータウンに、小さな雑木林を作り、自給自足のセカンドライフを30年、それはそれは丁寧に暮らして実践。
多くの共感を得て、おふたりの書籍はずっとベストセラー。
d0348118_09130577.jpg
 一昨年の6月、修一さんが亡くなり、一人残られた英子さんはどうされているのかなと、遠く思っていましたが、おととい行った名古屋の丸善に英子さんの新刊「ふたりからひとり ~ときをためる暮らし それから~」が山積みになっていて、その隣には、おふたりのここ数年の暮らしを追ったドキュメンタリー映画の宣伝が。
東海テレビが製作した「人生フルーツ」。小さなミニシアター系の映画館で、期間も短い上映とあって、翌日には、名古屋市今池の映画館へ足をむけました。シニアのご夫妻がいっぱいで、補助いすや、座椅子、立ち見が出るほどの盛況ぶり。

 本で知るおふたりの暮らしが、映像の中では、ひょうひょうと、軽やかに、それはそれは楽しそうに日常を営む様子。
書籍にも登場していたお孫さんの「はなこ」さんに、伝統の大事な味を伝えたくて、小包を作ってはなこさんの昔のベビーカーにのせて宅配便にだす英子さん。
 おねだりされた誕生日プレゼントに、建築家らしく、シルバニアのドールハウスを製作する修一さん。
四季折々のキッチンガーデンの様子。ほんとうに、可愛いのだ。
樹木希林さんのナレーションもナイス。

 丁寧な暮らしには、不便を楽しむ余裕や、コツコツ大事に時をためるという気の遠くなるようにもみえる日常の積み重ね。
40年目のオーブンや、土鍋の料理方法、キッチンにはいまだにお湯はでず、電子レンジも使わない。

 日本の経済成長を支えた戦後世代の定年後の丁寧で優しく、美しい暮らしぶりに、時々笑いが漏れるチャーミングなご様子を、みんなが慈しむように観ていました。

 今年の新年は、夫とは、これからの定年後の生活(完全リタイア予定まであと一年となりました)について、あれこれ試案をしていました。そのために、夫はあれこれ本を買い求め研究に余念がありません。(笑)
わたしたち世代も含め、これからの日本人シニアにとって定年退職後をどう過ごすかは、日本人が経験する新しいテーマでしょう。

 津端夫妻は、決して相手に何かを求めず、夢や希望に向かってともに人生の伴走者のように、暮らしていたも印象的。
見習いたいのは、とてもチャーミングで可愛いこと。味わい深い丁寧な暮らしを手本にしたくて、また英子さんの新刊を買い求めてきました。

 新春から、本当にいい作品の映画にであえてよかったわ。もう一度、夫と一緒に観たいです。

※ 上映館が少ないうえに、公開期間も短いので、お早めに!


 
 




by yukkescrap | 2017-01-11 09:14 | シネマスクラップ | Comments(4)

インドのエンターテイメント映画 「PK」

 仕事を終えて、友人との晩ご飯の待ち合わせまで、映画でも観て時間をつぶそうと…。
ムンバイ時代の友人との久しぶりの再会は、私が一番ムンバイのカレーに近くて、絶品だとおもう南インド料理レストラン「ダバ・インディア」(東京駅八重洲口)です。いやぁ~、今年3回目ですが、いつ来ても混んでるし、美味しいしねぇ。本場ムンバイのカレー食べ歩きで鍛えた私の舌を満足させる日本で一番おいしい店だと思うよ。

 そういうわけで、映画もマサラ映画です。
その昔、ムンバイ(旧ボンベイ)に暮らした時、2年間で50本以上のマサラ映画を観まくっていました。
バルコニー席のある植民地時代の古い映画館で、インド人の観客のノリノリのリアクションを一緒に楽しんだスパイシーな映画漬けの日々。(当時の様子は、ボリウッドの花道 というマサラ映画の趣味が嵩じた当時の手作りホームぺージにあります。)

 大好きだったボリウッドスターの追っかけ記事もあるのね。
当時もクリケットの映画「ラガーン」で大人気だったアーミル・カーンの最新作「PK」を楽しみに観てきたよ。

ストーリーは言わずもがなの、いきなり恋に落ち、両親の反対を受け、失意に踊り悶え、アクションシーンと、ソー・ストゥピッド!(バカバカしいほど)の急展開と、なんでこうなるのという意味不明の展開に、一時も息がつけず、それでも世界平和や、争いの愚かさ、人生の生き方にまで言及してしまうてんこ盛りのマサラ映画そのもの。

 ラージクマール監督作品だから、外れることは絶対にないと思っていましたが、今回も、まさに大当たり!
あぁ~、ムンバイのボリウッド映画(南インドの「踊るマハラジャ」とかとは違うのよ)は、こうじゃなくちゃといいう娯楽映画の再骨頂だと思うわ。
娯楽映画なら、マサラ映画以上のものはないと常々感じているのです。

マサラ映画は、観終わって映画館から出てきたときに、自分が思わずヒーローのように肩で風切って歩くほどに強くなった気分、時にはヒロインのようにサリーの裾を翻して踊ってしまいたくなるように美しくなった気分、そして誰よりも幸せな気分になれる娯楽映画なのだな。インド人も観終わると、そんな風に体感しているらしい。

南インドカレーを食べる前のウォーミングアップにぴったりでした。



Instagram

Instagram はじめました。フォローは↑から。YUKKESCRAP

by yukkescrap | 2016-11-09 00:45 | シネマスクラップ | Comments(0)

映画「シーモアさんと、大人のための人生入門」

 このところ、おひとりさま時間が、いっぱいあります。
いいんのだか、悪いんだかわかりませんが、独りで充実時間を過ごすのって、なかなかセルフコントロールがいるなぁと思います。忙殺されるような仕事の反対に、自分の自由時間があれば、メリハリもつきます。
家事時間×自由時間、勉強時間×自由時間、介護の時間×自由時間。どれも短いサイクルでね。

 もしも今まで、ずーーーっと苦労をしてきたんだから、これからは毎日好きな事だけして暮らしていいよなんて言われたら、私は一日も楽しく過ごせそうにありません。

 わたしの大親友は、死ぬときに「あぁ、なんて楽しい人生だったろうって言えるような生き方を心ざしてるの。」とよく言います。
既成観念にとらわれず、彼女はいつも広い世界に、ためらいとか、しり込みとか、人見知りとかしないで、するりと入ってしまうので、会うたびに、「今ね、こんなことしているんだけど。」と言われることが、思いもよらないことばかりでいい刺激をたくさんもらう人。ひとりで中国の山奥や、ベトナムの繁華街に、悠々と暮らしちゃったりもしちゃう。そして彼女はおひとりさま時間を、すごす達人でもあるんです。(既婚ではあるけど)

 別の友人に薦められて、「シーモアさんと、大人のための人生入門」という老ピアニストのドキュメンタリー映画を観てきました。哲学的なお話がいっぱいでしたけど、とてもよくわかって、人生の二面性にも気づかされます。
幸せが、何か困難や辛い事を実感したときに、振り返って感じるものであるように、二面性のバランスってあるねぇ。
ずっと流れるピアノ曲、ニューヨークのスタインウエイの倉庫や、コンサートホールなども登場して楽しかったよ。


これは推薦してくれたR子さんと、積もるお話をしなければ…。おひとり時間でも、楽しいことはだれかとシェアしたいものですからね。

 いつものお気に入りのシアター系映画館渋谷のUPINKで。カフェでクスクスなんか食べちゃった。
d0348118_11021528.jpg
映画のメニューももちろんあったよ。

 最近映画は面白くないよねぇという友人もいて。
私は、あまりエンターテイメントの商業映画を観ないからよくわからないけど、最近は岩波ホールよりもここ(UPLINK)に足しげく通ってる気がする。ふらっと行っても観たい映画が必ずあるというのも嬉しいのだ。
名古屋なら、伏見のミリオン座。お気に入りの劇場があるというのもなんだか通な大人になった気分だわ。

 映画の主人公のように、おひとり様時間を、上手に過ごす達人に学ぶことは多い。
映画も博物館も、美術館も、散歩も散策も…このところずっとおひとり様。おとならしい人生の満足感あり。

Instagram

Instagram はじめました。フォローは↑から。YUKKESCRAP

by yukkescrap | 2016-10-26 01:40 | シネマスクラップ | Comments(0)

良いお話でしたね 映画「お父さんと伊藤さん」

 水曜日の映画館はレディースディなんだわね。
エンディングロールが終わって、場内が明るくなった時に同じタイミングで、涙をハンカチでぬぐっていた隣の30代くらいの女性に、思わず「良いお話でしたね。」と言ってしまったら、「えぇ、本当にいいお話。」とコックリとうなずかれました。
d0348118_17150879.jpg
 誰もが抱えるごく普通の家庭にある問題なんですが、痛いほど厳しく突き刺さってきて、
想いはあっても、思うようにはならないのが、老親や、仕事や、人生だなと、つくづくね。
タナダユキ監督の「お父さんと伊藤さん」を観てきました。

 先日行った昭和の暮らし博物館のことを知りたくて、あれこれ文献を読みあさり、
ここ数日、日本の昭和の家族のありようを考えていました。
 博物館で見学していた時、お嬢さんらしき人が、お父さんらしき人に、「こういう時代に生まれたかったな。家族で毎晩、食卓を囲むような時代に。」と言っていたのを小耳にはさみ、いつの間にか私たち日本人は、「家族で食卓を囲む=日本の平穏神話」にすっかりやられてしまっている気もしていたのだ。

 今の日本で、どれくらい家族が、毎晩全員そろって、穏やかな食卓を囲むのだろうか?
我が家などは結婚以来、平日は夫の帰宅が遅かったし、子どもが成長するにしたがって塾だ、部活だと子どもたちも夕食時間はバラバラで…。
いつの間にか、そういう忙しい時間が過ぎて。
でもね、そういうことが大事、大事と言われすぎてしまっている気もする。
老いた人はそうじゃないことがたまらなく寂しくも感じるようになってしまったし、おひとりさまであればそんなことは当たり前だし、それなのに食卓を囲まない家族は、いけない壊れた家族のようにも見えてしまう。

 たしかに、ささやかな食卓を囲むことは、いつも気にも止めないような平穏な幸せなんだけど、そんな普通と呼ばれていることは、意外に普通ではなくなってきているよねということにも、改めて気づかさせてくれた映画でした。

 いきなりですが、異性のお友だちっていますか?
友だちの深さにもよるけど、恋愛感情はないが、一緒に食事や飲み会にいける異性のお友だち。
映画に出てくるような伊藤さん、リリー・フランキーさんみたいな飲み友だちがいると、きっと楽しいだろうなと思うの。
 映画の中でも訳ありの過去のありそうな、ちょっと人生を達観しているような感じ。
私のイメージでは、高山なおみさんのご主人のスイセイさんなんか、こんな感じかなと思うわ。

 周りの親父ともだちをもっと大事にして、ちょっと楽しい飲み会したい。
家族の食卓もいいけど、家族じゃない人に、いろいろ話を聞いてもらいたいなと、映画を観ながら考えていました。
d0348118_17213271.jpg
帰りに、丸善によって原作本のも購入。監督のタナダユキさん。若いけど素敵な女性の監督さん。
良いお話だったわ。いい映画だったよ。




Instagram

Instagram はじめました。フォローは↑から。YUKKESCRAP

by yukkescrap | 2016-10-19 17:26 | シネマスクラップ | Comments(0)

地球交響曲第八番 ~ガイアシンフォニー連作鑑賞の日々~

 恵比寿の東京都写真美術館で連作公演中の地球交響曲第8番、第5番、第6番を連日通い詰めていました。
龍村仁監督のこの作品を最初に観たのは、もう20年位前。家族で星野道夫の追悼作品になった第3番を近くの公会堂で観て、家族で大きな感動をして以来、ずっと続きが出るたびに、会場をさがして観てきました。
d0348118_09144265.jpg

画像は公式HPから

 3人の登場人物を中心に、地球の、宇宙の声を聴くというこのシンフォニーは、登場人物のオムニバス形式のドキュメンタリー映画で、商業映画のような配給による上映ではなく、製作者の気持ちに共感した人々によって自主上映公開されるという独特の方法で鑑賞する映画です。

 だから、昔の作品も、近所の大学の文化祭や、公会堂の催し、小さな体育館などで観てきました。

今回の第8番は、あらたに日本の復興と再生を願うような森の木の輪廻がテーマ。
気に宿る精霊の声に耳を傾け、人類の英知を重ね、「能面」「バイオリン」「海をつくる森」を3人の登場人物を追いながら。今回も美しい地球、人類の営み、その辛さや回復の力に心揺さぶられて涙が止まりませんでした。

 見逃していた、第6番は、インドの友人と。
この回は、宇宙の音がテーマで、「すべての存在は響きあっている」
インド人のシタール奏者ラヴィ・シャンカール、アメリカ人のピアニストケリー・ヨスト、鯨の音楽を研究する海洋学者のロジャー・ペインが出演者。
ここでも大いに涙が出て止まらない、しばらく立ち上がれないような作品。

第5番は、「すべての存在は時空を超えて繋がっている」がテーマ。


前半の総集編のような、過去の作品の登場人物も続々と登場する作品で、一気にこの地球交響曲の世界へ引き込まれました。美しい芭蕉布、佐藤初女さんなど大好きなものや人もいっぱい。

毎回この映画を観るたびに、自分がすごくちっぽけな存在であるけれど、宇宙の一部であり、
長い長いこの時間と今を生きる自分との対比について考え、まさに命の洗濯をして、また少し賢くなった気がします。

 会場には、毎回、監督ご自身もいらしていて、素朴なお人柄で舞台挨拶をされていて、遠くからお姿を拝見できて嬉しかったです。続編が愉しみでなりません。
 
d0348118_09151640.jpg
地球交響曲 ガイアシンフォニー 公式ホームページ (上映予定もこちら→★から確認できます)


Instagram

Instagram はじめました。フォローは↑から。YUKKESCRAP

by yukkescrap | 2016-10-14 09:16 | シネマスクラップ | Comments(0)

ドキュメンタリー映画 「フリーダ・カーロの遺品 織るように」

新幹線から降り通過する渋谷でのミニシアターで、上映あと一週間だけとなったドキュメンタリー映画「フリーダ・カーロの遺品 織るように」を観てきました。

先日のブログでも紹介した銀座の資生堂ギャラリーで開催中の写真家石内都さんのフリーダ・カーロの遺品を撮影する様子をまとめた若手監督のドキュメンタリーです。

d0348118_5401264.jpg

(映画ホームページから)

2014年10月の芸術新潮に石内都さんと大好きな原田マハさんがフリーダ・カーロについての対談をしていて、このときから気になっていた映画でしたがミニシアター系の映画館でないと上映されず機会を逸していたのです。

石内都さんのカメラというフィルターを通すと、あの壮絶な人生を送ったフリーダの痛みが集約されたコルセットは、実にピュア見えるのです。
映画の中で石内さんは「遺品は個史なんだけど」と言いながら、その中に、あっという間にフリーダが原石なるほどに裸にして、真髄を、そしてフリーダの遺品の奥にあるメキシコのアイデンティティにまで迫る様子が凄い。

最初は接写に近い部分撮影の様子が、ある事柄から、大きく全体像を写す構図に変わるシーンなどは、アーティスト同士の苦悩の表現の変化となっていく。

写真の背景に青空が写り込んで、まるで中に浮いて見えていた遺品の写真は、実はあのフリーダ・カーロの青い家のブルーが反射でバックの白い撮影スクリーンに写り込んだのだと知る。

映画館では最後に若手監督の舞台挨拶もあって、フリーダの大好きな手仕事、メキシコの刺繍作家たちの思い、女性の苦悩、衣服を通じて語りかけるもの、繋がるもの…このサブタイトル織るようにの意味がよく理解できたのでした。

素晴らしいドキュメンタリー映画。あと一週間だけの上映だそうで、昨日はギリギリ潜り込めたけど、当日券お早めに並ばないととなっているそうです。とても混んでましたよ。私はメキシコ繋がりでこの作品を観たけど。
観に来ているお客様たち、みんなアートや芸術に関心が深そうなおしゃれでファッショナブル、インテリ風な人ばかりで、支持されてる層がハンパない。こんな小さなミニシアターを探して足を運ぶくらいだから写真や芸術に造詣が深い人ばかりなのだろう。ちょっとした熱気感じました。

メキシコ時代にお世話になった友人のみほさんが、取材通訳として登場していてびっくりで、懐かしくて。
私にとってはメキシコの知的好奇心をくすぐる集大成になったのでした。
原田マハさんのメキシコを舞台にした小説、いつ出るのかなと言うのも気になります。
さぁ、暑い東京を抜けて、今日から八ヶ岳へ。



Instagram
Instagram はじめました。
フォローは↑から。YUKKESCRAP

by yukkescrap | 2016-07-31 06:08 | シネマスクラップ | Comments(0)

もどかしさが残るガーデン 映画フラワーショウ

 朝一番の映画館。
観に来る人は、女性ばっかりかと思ったら、なんと半分が男性で、びっくりでした。映画「フラワーショウ」。
東京の公開は2日だったので、待ちくたびれた2週間。期待ムンムンで観てきました。
d0348118_1559468.png


 そしてね、ガーデニング・ファンとしては、もっと違うところが観たかったのよの内容で、まぁ、テーマが、商業ビジネス化しすぎている昨今のガーデニングショウに新しい風を吹かせた若い女性ということと、パートナーの植物学者との恋、アフリカの砂漠を緑化するという環境問題も絡ませていたから、
苗の生育とか、土のこととか、アイルランドの緑とか、選ぶ植物とか、そういう知りたいことはさっくりとしか、なめられていなくて、とってももどかしさが残りました。

 枯れそうだったのは、どの草なの?
 巨木のサンザシの移植の問題って?
 石積み技術とアイルランドの伝統的な方法とか。
 乾燥地と、日陰と日向とか。

そういうところが知りたいなぁと。
これだったら、いっそドキュメンタリー映画にしてくれたらよかったのになぁ・・・。

 何事もショウビジネスには、こういうことがあるのね的な展開になっていて、消化不良です。
がっくり…。
大好きなポール・スミザーさんのNHKプロフェッショナル仕事の流儀の方がずっと面白かったのでした。

 映画の前には、愛知県の日本人ガーデンデザイナーで、チェルシーフラワーショウ受賞者のトークイベントもあったけど、これも何が言いたいのか、よくわからないものだった。(←わたしだけ?)
だって、ガーデニングビジネスでエントリーする人が、相反するこの映画のテーマについて語るってこと自体変だもの。

 映画を観ていて感じたのは、庭に対する感性ってもしかしたら、誰もが子どもの時に感じたことに、大きく影響されるんじゃないかなと思ったの。センスオブワンダーね。
 美しい花を庭に集めるのも楽しいけど、私は自分が里山に育っていたこともあって「庭」の原風景はこれなのよだね。喘息のための転地療法で引っ越したのが田んぼと雑木林の里山。
 私の根っこは、ここかと、そういうことを再発見させてくれた映画でした。 


Instagram
Instagram はじめました。
フォローは↑から。YUKKESCRAP

by yukkescrap | 2016-07-17 00:40 | シネマスクラップ | Comments(0)

アイリッシュ移民の映画 ブルックリン

 「とと姉ちゃん」を観てから、自転車に飛び乗って近所のシアター系映画館へ。足がいたくても自転車は大丈夫。
9時からのレディースディ・シネマは1000円ぽっきり。映画館の近くで嬉しいよ。

 予告編からずっと観たかったのに、すっかりスケジュールを忘れていて、昨日の友人のPostで知る。
d0348118_14344120.jpg

「アイルランドの色がgreenということを気に留めて観てね。」という事なので、そのように。
ニューヨークへ行っていなかったら、たぶんこの映画は、私のアンテナをスルーしていたのだろうが、移民や、ニューヨークの下町への興味もあってぜひとも。

 ストーリーは、公式ホームページを見ていただいて、ここには記さないけど、
故郷を飛び出していく主人公の様子、成長、恋、ラテンの青年、呼び戻される故郷、揺れる恋心と、平たんであるのに、主人公の成長に、自分の気持ちがあまりにもピッタリ吸い寄せられて、なんども涙をぬぐってしまったよ。
d0348118_1435663.jpg

 アイリッシュスタイルの棒編みのゲージのカーデガンやセーター。古き良き時代のアメリカのコットンドレスや、小さな腕時計などの映画に見るファッションは、とても私好みで素敵でした。
d0348118_14352489.jpg

 最後に主人公が、人生の決断を迫られたときに、きっぱりと「忘れてた。ここがそういうところだったってことを」というシーンがある。
 見方によれば、故郷を捨て、二人の男を天秤にかけるようなしたたかな女にも見られようが、実は、つんと前を向いて自分で選んで、自分で道を切り開いていくのだ。
 男選びのセンスもいいじゃないか。
教養とか伝統とか、財産とか…、そんなことと、自分の本当の幸せは天秤にはかけられないからね。いい選択で終わってよかったと思うわ。

 あのニューヨークのブルックリンがこんな移民の歴史のある街だったとは知らなかったな。
ブルックリンの街並みも、アイルランドの風景もとても素敵で、何度も観たくなる映画の美しいシーンがいっぱいでした。
 
 映画館からでたら、めまいがしそうな猛暑。
でも、妙に元気がでたな。さぁ、つんと前を向いて生きていこうって!


Instagram
Instagram はじめました。
フォローは↑から。YUKKESCRAP
by yukkescrap | 2016-07-08 05:02 | シネマスクラップ | Comments(0)


小さな暮らしのスクラップブック


by yukkescrap

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

カテゴリ

全体
暮らしスクラップ
愛妻弁当スクラップ
八ヶ岳スクラップ
おさんぽスクラップ
小さな旅スクラップ
インテリアスクラップ
好きな本スクラップ
フォトスクラップ
庭仕事スクラップ
手仕事スクラップ
お料理スクラップ
記念日スクラップ
懐かしいものスクラップ
ファミリースクラップ
インフォメーション
大好きスクラップ
雑貨スクラップ
シネマスクラップ
わたしのこと
未分類

最新の記事

今週の愛妻弁当まとめ ~20..
at 2017-07-28 08:04
八ヶ岳オープンガーデン巡り4..
at 2017-07-27 00:25
八ヶ岳オープンガーデン巡り3..
at 2017-07-26 00:11
八ヶ岳オープンガーデン巡り2..
at 2017-07-25 00:20
八ヶ岳オープンガーデンめぐり..
at 2017-07-24 00:22

以前の記事

2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月

外部リンク

最新のコメント

> chiffonmin..
by yukkescrap at 08:24
いや~~~~、素晴らしい..
by chiffonmini at 19:09
> 鍵コメさん ま..
by yukkescrap at 11:18
> Naomiさん ..
by yukkescrap at 11:07
YUKKEさん、こんばん..
by Naomi Kihara at 19:47
> renchiyan3..
by yukkescrap at 08:24
おはようございます 私..
by renchiyan3 at 04:36
> chiffonmin..
by yukkescrap at 06:56
> africajさん ..
by yukkescrap at 06:53
わ~い、YUUKEさんも..
by chiffonmini at 21:27

リンクはご自由に

リンクはフリーです。


Instagram
Instagram はじめました。
フォローは↑から。YUKKESCRAP

ライフログ

検索

タグ

(50)
(47)
(38)
(30)
(28)
(23)
(21)
(20)
(20)
(18)
(18)
(16)
(16)
(15)
(13)
(12)
(8)
(8)
(7)
(7)

ファン

記事ランキング

画像一覧

ブログジャンル

50代
ハンドメイド