2016年 06月 21日
珠玉の随筆 串田孫一「記憶の道草」
長期の連載コラムの仕事が終わったら、また新たに新連載の依頼をいただく。
いつの間にか「書くこと」が仕事になって、あちこちに散文を連載いただいている。
つい先日「文章がうまいですね。」というお褒めをいただき、お世辞でも素直に嬉しく思っているの。昔駆け出しの頃、編集者さんたちから、真っ赤になって原稿が戻ってくることが多かった時は、本当に苦戦して、折れそうになることもいっぱい。
最近、ようやく赤の入りが減ってきたのは、喜んでいいのか、もう伸びしろがないということか?
誤字脱字、句読点などの文法的なことは、すっかりプロの校正者に任せているからブログの散文をたまに読み返すと、赤面しごく。

文章がうまいですねと言われたときに読んでいたのが、串田孫一の「記憶の道草 (銀河叢書)
哲学者であり、教育者でもあり、絵も描き(絵本も)、山岳小説というジャンルも打ち立て、ラジオのパーソナリティーでは、30年も自作の詩や朗読などもしていた人だ。
彼を知ったのは、昨年、小金井市の「はけの径」を散策したとき「はけの径美術館」での「串田孫一展」だった。
その時に知った近著(と、いっても没年後)が、この本で、高価で手がです、じっと図書館の予約順番を待っていた本。
エッセイ(散文)と随筆の違いを知るとはこういうことだと、どの章を読んでもうならせる名文。
戦前、戦後に生き、学者らしくたくさんの書籍と膨大な日記を関東大震災と、戦時中に消失したため、この随筆は、まさに彼の記憶をたどって書かれたもの。
どれもが宝石のように美しい文体だったので、たぶん、影響を受けやすい私は、すっかり名調子がうつって、いつもよりいい文章が書けたのかもしれない。
哲学者らしい清貧さ、紳士的なものごとの観方、深い洞察、優しい語り口、山好きらしい自然とのかかわりかたのどれもがとても好ましく、身近にこんなジェントルマンがいたら、きっと大ファンになってしまうであろう人柄にも惹かれる。
今月出版された新作「緑の色鉛筆」というのも気になる一冊で、早速、図書館予約をしました。
アウトプットには、たくさんのインプットも大事と思うの。
良い本に出合う読書はまさに心の栄養だなっと思っている。

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私のブログをお気に入りに入れて頂いてありがとうございました。
リンクフリーになっていたので、又訪問したくてお気に入りに
入れさせて頂きました。
宜しくお願いします。
まぁ、嬉しいコメントありがとうございます。
「書くこと」仕事はほんのちょっとですけど、楽しくやらせていただいています。
人生の先ゆく素敵な先輩が、家庭菜園作りをしているご様子にひとり良いなぁと思って、わたしもこれからも訪問したくてお気に入りに入れさせていただきました。
嬉しいです。開拓していく畑の様子、興味しんしんで拝読してます。
コメントも本当に嬉しかったです。ありがとうございます。