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遊山弁当箱の修理のその後

 少し前に記事に書いた江戸時代の遊山弁当箱をもらい受けた件。
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何軒かの漆器の修理屋さんにあたってみましたが、予想をはるかに上回る修理代(おおよそでも3万~5万円)に、朱色の器、漆の塗り替えは諦めたところです。

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 塗りに出して、お弁当箱として使うならいいんですが、これの保管だけに大枚はちょっとはたけません。
そういうことで、遊山弁当の保管と使用目的は、もっぱらオブジェということになるのです。
ブログを見た娘と婿が、速攻で、「欲しい!」と手を挙げた日本の古物が好きなふたりのところに行くことになりそうです。(実物を見てから決めると言ってるけど)


 だけど、外箱は虫食いだらけで、粉がパラパラ落ちてちょっと気持ち悪いのだ。
東急ハンズの売り場の親切な店員さんとあれこれ修繕を画策。
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お店の人は「いやぁ~、これの修繕ですか?骨董として価値をおくなら、専門家へ…」と言葉を濁していましたが、骨董としての価値は全然に私には意味をなさないので、「虫食いをとどめて、さらに保管が効けばいい」ということで。
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素人の修繕でもなんら問題ないのです。ならばと提案されたのが、塩ビとかのパテではなく、「とのこ」を使って埋めてみてはどうかという提案。
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 塩ビ系の素材はさすがにやめておこうと、「とのこ」の粉末を水で薄めた木工ボンドでよく溶いて、穴をふさぎます。
とのこって、あの桐の箪笥を磨くと塗られている日本の木材保護の粉だね。昔は色々なところでみたけど、最近はこんな箱入りになってたよ。
気がとても短い私が、何度も何度も、結構、時間をかけて真剣にやったのだ。
楊枝や、割り箸をとがらせた自作の道具や、バナーナイフや、綿棒や、拡大鏡のお世話になりながら、でも虫にはお目にかからず良かったけどね。

出来上がったところに、艶消しの茶色の染料をのせ、さらに艶消しのニスでしっかりふさぐ。

木がすでに朽ちてしまっているところは、「とのこ」を溶いた粘土で形作ったりして。塗っても乾くとすぐに落ち込んでしまうので、平らになるまで何度かとのこを塗りつけました。
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まぁ、これで本人が納得なら良しなのだ。

さて、この遊山弁当箱には、何をいれてオブジェにするのかな?
使わないけど取っておきたいかんざしとか、帯留めとか、アンティークのアクセサリーとかだろうか?
小さなままごと道具や、おはじきやトンボ玉、小さなちりめん細工なんかもあったらいいかもと思っている。
 

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by yukkescrap | 2016-09-16 01:07 | 懐かしいものスクラップ | Comments(0)

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