水曜日の映画館はレディースディなんだわね。
エンディングロールが終わって、場内が明るくなった時に同じタイミングで、涙をハンカチでぬぐっていた隣の30代くらいの女性に、思わず「良いお話でしたね。」と言ってしまったら、「えぇ、本当にいいお話。」とコックリとうなずかれました。
誰もが抱えるごく普通の家庭にある問題なんですが、痛いほど厳しく突き刺さってきて、
想いはあっても、思うようにはならないのが、老親や、仕事や、人生だなと、つくづくね。
先日行った昭和の暮らし博物館のことを知りたくて、あれこれ文献を読みあさり、
ここ数日、日本の昭和の家族のありようを考えていました。
博物館で見学していた時、お嬢さんらしき人が、お父さんらしき人に、「こういう時代に生まれたかったな。家族で毎晩、食卓を囲むような時代に。」と言っていたのを小耳にはさみ、いつの間にか私たち日本人は、「家族で食卓を囲む=日本の平穏神話」にすっかりやられてしまっている気もしていたのだ。
今の日本で、どれくらい家族が、毎晩全員そろって、穏やかな食卓を囲むのだろうか?
我が家などは結婚以来、平日は夫の帰宅が遅かったし、子どもが成長するにしたがって塾だ、部活だと子どもたちも夕食時間はバラバラで…。
いつの間にか、そういう忙しい時間が過ぎて。
でもね、そういうことが大事、大事と言われすぎてしまっている気もする。
老いた人はそうじゃないことがたまらなく寂しくも感じるようになってしまったし、おひとりさまであればそんなことは当たり前だし、それなのに食卓を囲まない家族は、いけない壊れた家族のようにも見えてしまう。
たしかに、ささやかな食卓を囲むことは、いつも気にも止めないような平穏な幸せなんだけど、そんな普通と呼ばれていることは、意外に普通ではなくなってきているよねということにも、改めて気づかさせてくれた映画でした。
いきなりですが、異性のお友だちっていますか?
友だちの深さにもよるけど、恋愛感情はないが、一緒に食事や飲み会にいける異性のお友だち。
映画に出てくるような伊藤さん、リリー・フランキーさんみたいな飲み友だちがいると、きっと楽しいだろうなと思うの。
映画の中でも訳ありの過去のありそうな、ちょっと人生を達観しているような感じ。
私のイメージでは、高山なおみさんのご主人のスイセイさんなんか、こんな感じかなと思うわ。
周りの親父ともだちをもっと大事にして、ちょっと楽しい飲み会したい。
家族の食卓もいいけど、家族じゃない人に、いろいろ話を聞いてもらいたいなと、映画を観ながら考えていました。
帰りに、丸善によって原作本のも購入。監督のタナダユキさん。若いけど素敵な女性の監督さん。
良いお話だったわ。いい映画だったよ。
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