2019年 06月 12日
映画 「Roma」
舞台は、わたしが暮らしたメキシコシティ。
よく買い物なもだかけた高級住宅地、今では沢山の店が並ぶ商業地域のRoma。
映画の時代設定は1971年ごろとあるから今からかれこれ50年前だけど、街並みも、道ゆく物売り、お手伝いさんが着ているムチャチャ(お手伝いさんをこう呼ぶ)のエプロンは、当時のままだけどね。
そして映画の感想ね。
今もいるの、こういう家族とこういうお手伝いさんがね。
あまりにリアルで、淡々とと描かれるお手伝いさんの仕事の日常が、驚くほどに現実感と重さを語ってるのね。
よくある「おしん」のようなお手伝いさんイジメのお話とは違って、階級社会での人間模様が、ちょっと小津安二郎の東京物語のようでもありました。
中島京子さんの「小さいお家」みたいでもある。
メキシコの友人たちは、自分の家の使用人さんと重ねて、そうそううちのお手伝いさんも、こういう良い子だったよねと懐かしんでもいたけど。
わたしも、途上国の階級社会にちょっと入り込んで、家に使用人を置くような環境を長いこと経験して、難しこともあったけど、家族の一員として、子どもたち、主人、わたしと仲良く、苦楽を共にしていたことを思い出して、途中からは涙が止まらなかったのよね。
メキシコ駐在中に何度も聞かされた、学生運動が激しかった頃のトラルテルコ事件と呼ばれる三文化広場の学生がたくさん犠牲になった惨事がこの映画の背景に。
肌の色が物語る今も残る階級社会。
でも、暮らした国はわたしにはかけがえのない第二の故郷。
懐かしさがいっぱいで、周りの人に不審がられるほど、微笑んだり涙したりの名作でした。
Commented
by
mementomorierikon at 2019-06-12 13:58
突然のお初のコメント、お邪魔いたします。
erikoと申します。
「ROMA」の記事に思わず・・・。
日本公開さる前に、PCから観せてもらいましたが、
素晴らしい映画でした。
それもじわじわじわじわ…後からの余韻がある映画で
こちらで一部の映画館で公開され始め、再び観たい作品なので行けたらなぁ~と思っているところです。
そうだったのですね。
あちらに・・・。
お邪魔いたしました。
erikoと申します。
「ROMA」の記事に思わず・・・。
日本公開さる前に、PCから観せてもらいましたが、
素晴らしい映画でした。
それもじわじわじわじわ…後からの余韻がある映画で
こちらで一部の映画館で公開され始め、再び観たい作品なので行けたらなぁ~と思っているところです。
そうだったのですね。
あちらに・・・。
お邪魔いたしました。
0
Commented
by
yukkescrap at 2019-06-12 17:05
> Erikoさん
コメントありがとうございます。
そうですね〜、後からまたじわじわ。
プロローグのタイルを擦って水を流すのは、コロニアルな住宅街のメキシコの毎朝の風景です。
エンディングの屋上もまさにメキシコシティなの。
劇場版だと、自分の左右や背後からも音響があって臨場感たっぷりでした。
お近くで公開されると良いですね。
チェックしてみてね〜。
コメントありがとうございます。
そうですね〜、後からまたじわじわ。
プロローグのタイルを擦って水を流すのは、コロニアルな住宅街のメキシコの毎朝の風景です。
エンディングの屋上もまさにメキシコシティなの。
劇場版だと、自分の左右や背後からも音響があって臨場感たっぷりでした。
お近くで公開されると良いですね。
チェックしてみてね〜。
by yukkescrap
| 2019-06-12 07:34
| シネマスクラップ
|
Comments(2)