芥川賞と直木賞が発表になりましたね。
純文学の芥川賞作品は、難解小説が多くて手にとることはあまりないけど、直木賞は楽しみにしています。
大好きな分野ですが、西條奈加さんはノーマークでした!
速攻で図書館にネット予約。所蔵数3冊に予約件数が43件。
うーん!
順番が来るまで半年待ちかなと思うけど、直木賞受賞で予約件数が増えると予約数に応じて図書館は所蔵数を増やしてくれるので、3ヶ月くらい待ちかな?と思います。
天邪鬼な私は、ベストセラーの本は断じて買わないことにしているの。
その昔図書館にお勤めしていた時、大ブームになったベストセラー本が山ほど、書庫に眠っているのを目にして、もったいないとつくづく感じ、古書店の在庫もだぶつくからベストセラーの本は安値で買い叩かれてしまう本なのです。寂しいよね。本の裏の事情。
直木賞作家の「小さいおうち」の作者ですから、はずれるはずはないと思って購入。
この「かたづの!」は、河合隼雄物語賞を受賞しています。
ファンタジー作品と児童の読書、子どもの心理についての河合先生のお墨付きとあれば、ますますそそられます。
遠野の羚羊(かもしか)の片角伝説を題材に、この地を治めた江戸時代唯一の女大名の一代記を「かたづの!」が語り部となって進むファンタジー時代小説。
和製ファンタジー小説って、どうよ?と思うけど、
わたしは梨木香歩さんの「りかさん」でこのジャンルの楽しさを知ってから気になっているジャンルです。
わたしは、ファンタジーが好きじゃない子どもで、指輪物語もちっとも面白くなかったの、ハリーポッターにもときめかない人なんですけどね。
でもかたづのは、超面白かったのです。
女城主の生きる力のたくましさ、困難を切り抜ける知恵。
先が見えない息苦しさ、分断や差別、領土の取り合い、トラブルを回避するための戦わない姿勢、今まさにこんな小説に巡り会えてとっても勇気と元気をもらいました。