先月末にNHKのあさイチに出演していらした林真理子さん。
ちょうどこの本の発売日だったのね。

久々の林真理子。「下流の宴」以来です。
それ以上に内容はキツかったけどね。
あさイチトークでも作者が言ってらしたけど、主人公を実際に80代の親と50代の子に設定したら、解決や光が見出せる小説は書けなかったから、まだ救いがある50代の親に20代の子どもという設定にしたと。
引きこもりだけでなく、未婚の子どもが高齢の親と暮らすケースはいっぱいある。
欧米は、子は親の家を出て、1大人個人と自立することが子育ての目標。
だから成長した子どもがトラブルに巻き込まれても、親は自分の問題とは考えないからおれおれ詐欺も成り立たないんだそうです。
子どもとの密着度、核家族の子育ての弊害の寄せ集めのような問題だけど、
ごく普通の恵まれた家族の中に潜むニィーノーマルになりつつある問題ときくと、
子育てのの結果というのは、本当にクジに当たるようなものなのかなと考えたり。
今までの家族の幸せのありかたとは違った柔軟なものの見方が必要になってくるのだろうな。
人は経験値からしかものを考えていけないところが多いから、
大いに小説を読んで、違ったものの見方や、違った人生、違った意見、違った思考へ想像力を働かせていかなくちゃいけないと痛感。
いじめ問題にも、想像力さえあればといつも思ってしまう。
それには読書なんだよね。
長く本離れ、本を読まない叫ばれてるけど、多くの小説に身をおいて考えを巡らす力を育てなければと思ったよ。
夫も続けて読んで2日で読了。ひさびさに面白かった!と言ってました。
次は義母も読みたいそうです。
我が家も8050問題がやっと解決したばかりだけどね。
子育てのゴールは、子どもの自立。
それを再認識させられた一冊でした。