大型台風一過。みなさんの住む地方はご無事でしたか?
八ヶ岳の森は、大風が吹いて、木々が悲鳴のようなキシキシした声を上げてちょっと不気味な1日と、大雨の1日でした。
こんな日はどこにもいかず、朝から本読みの日と心得て、朝ごはんが終わったら文庫本を持って小屋のロフトのベッドに入ります。
この山小屋が出来た時から、わたしは秘密基地のように、文庫本を持ってベッドに潜って本を読むのがなによりも好きなんです。
読書は姿勢正しく椅子に座ってや、ソファでだらりとよりもずっと本格的(?)にすっぽり掛け布団に包まって指先と文庫本と鼻より上だけを出してね。
目が悪くなるよぉ〜って言われてきたけど、それでも視力は1.5のままです。還暦過ぎて老眼鏡が必要になったけどね。
NHKの朝ドラが沖縄が舞台なんだけど、どうも人気は今ひとつでしたね。
SNSの「ちむどんどん反省会」の酷評気の毒すぎるけどね。お料理だけじゃなくて、もうちょい文化や芸能も深掘りしたら良かったのにと思ったりして。
初めて沖縄の芸術村ニシムイという存在を知りました。
ドラマにも、沖縄陶芸のやちむんの器や、人が集まれば歌って踊っての様子も出てくるけどね。
占領下、こんな芸術運動の下支えをした米軍の活動があったこと。
ゴーギャンやゴッホなど南国の画家の雰囲気が沖縄にもあったこと。
風土が生み出す芸術というのに着眼して実話をもとに小説にしてしまった原田マハさんならではのお話でとっても興味深いものでした。
本好きにはたまらない本にまつわるショートストーリーが9編。
中でも「旅する本」はバックパッカーの角田光代さんらしくて、海外の古本屋で偶然見つける日本の本の可笑しさを何度か体験したわたしにはとても楽しかったお話。
死期が迫った祖母に頼まれて本を探す「さがしもの」、うまくいかないのは、「不幸の種」のあの本が手元にあるからなど、これほど本好きにはたまらないお話はちょっとないかも。
最後に角田光代さんが、あとがきのエッセイで、つまらなくて放り出した本に「星の王子さま」を挙げていて、わぁ、わたし密かに人に言えなかったけど、かなり大人になるまで、この本を面白いと思って読んだことがなかったので、ちょっと嬉しかったです。
今もまだストンと落ちないんですよね。
誰かに本を贈るのはとっても難しいよね。
自分がいいと思っても同じように思う人はなかなかいないの。
本好きならいいけど読まない人に、相手のことを良く知っているからとたまに全然勘違いの本を送って、「あぁ、失敗したわ」とあとで思うことしばしばあります。
でも、たまに好きな本の傾向がどんぴしゃり。わたしの書棚みたいだなぁという人に会うとすごく嬉しくなります。
今日の2冊は、どうかしらね?わたしはどちらも好きな本です。