秋にたっぷりつくったシナモンとクローブが入ったアップルバター。
娘のお気に入りで、結局ほとんどを送ってしまったんだけど、最後のひと瓶でアップルバターマフィンを焼きました。これが焼きたくて作ったのにね。
生地にもアップルバターを混ぜて、生地をマフィン型に入れるときにもサンドイッチでバターを入れて、スライスしたりんごもトッピングしてます。
美味しく焼けたよ。
婿さまのお誕生日なのでプレゼントと一緒に同封梱包して送るよ。
山に来る前に、介護施設に入居した義母の家に残るもの、キッチン周りのものを少しだけ片づけてきたんだけどね。
時間がどこかで止まったように残されたものに、義母の最後の暮らしが見え隠れしています。使いかけの調味料や、半分使った乾物類。固まった塩や砂糖の壺、
揚げ物の鍋に使いかけの古い油や、使い込んだパン屑だらけのオーブントースター。
夏に冷たい烏龍茶を入れていた保温ポットの茶渋、いつものカレーのお皿などが、突然時が止まったように残されています。
ビニール袋に入ってキッチンのシンクの奥にしまわれていたお寿司用の飯台。
75歳の時に住み慣れた戸建ての家からこのマンションに引っ越しして持ってきてから15年は、たぶん1度も使っていなかったと思われます。
飯台は乾燥してすっかりタガが外れたので、洗い直して、水分を吸わせてはめ込みました。
どうしようかなと思って娘に聞いたら、ちょうど買おうかと思っていたのというので、貰い受けてきました。昔、家族が集まるとこの飯台にすし飯をつくって、みんなで手巻き寿司パーティーしていた飯台です。義母に一応了解をもらって孫娘のところへ。
今年のお雛祭りにはこれでひ孫娘にちらし寿司が作れると思うよ。
時が止まった暮らしの痕跡は、切なくて忍びないんだけどね。
また次世代へ「もの」を巡らせて息を吹き込む事は、少し前向きな気持ちになります。
マフィンと婿さまへのプレゼントに、飯台も一緒に入れて送りました。
祖母から受け継ぐ暮らしの道具、大事にしてね。