きょうもシニア断捨離です。
いちばん手強い片づけジャンル、「思い出に関するモノの整理」です。
先日、潔く卒業証書と卒業アルバムを処分しましたけどね、まだまだあるよ。
この映画には、素晴らしい思い出ボックスが登場するんです。
初めて観た時、片づけの仕事で是非伝えていきたい事だと涙にくれました。
原作はもちろんあの小津安二郎監督。主演は笠智衆、東山千栄子の夫婦に原節子の1953年の作品。(生まれてないわ!)
そのリメイク版が、宇津井健、八千草薫の夫婦に、松たか子という平成版。2003年だからリメイク版でもすでに20年。YouTubeにもあるみたいです。
DVDのパッケージにあるように、突然の母の死ののち、子どもたちが押入れに仕舞われていた茶箱を開けるシーンが登場します。
それぞれの子どもの作品や賞状、母への手紙や絵を、八千草薫演じる母親のコメント入りで大事にそれぞれの菓子箱に仕舞ってあって。お葬式の晩に、宇津井健から子どもたちに渡されて。
国境なき医師団でナイジェリアで死んだ次男の嫁の、松たか子にもちゃんとあるのね。
もうこれだけ観ただけで号泣してしまいます。
亡き母の思いがけない贈り物に親孝行できなかった後悔と、母の深い愛に感謝するラストシーン。何度観ても泣けてきます。
「お父さん、私たちは幸せだったわよね。」としみじみ言うお母さんにも泣けます。
東京物語に登場する思い出ボックスが素敵すぎて。ぜひ、機会があればご覧になってみてください。
さて、映画を観て瞼をおもいっきり腫らしながら、わたしの思い出ボックスの片づけです。
我が子たちの作品はむかしこの映画を観てからずっとお茶箱に貯めてあるのです。
わたしのコメントなど無いけどね。いつか山の家からそれぞれが引き取ってくれると思います。
現在のわたしの思い出ボックスには、祖母からのエアメール(インドネシア時代)、両親や夫からの手紙、ジャカルタやムンバイから家族や親戚に送った家族ニュースレター、通信簿、自分の母子手帳、母の家計簿、わたしの家計簿がバンカーズボックスにいれてあります。通信簿や母子手帳には母のメモや手書きのコメントがあって、手放せない。
この思い出ボックスはクローゼットの天袋、ちょっとやそっとでは下ろして開けたりしないところに仕舞ってあります。
今回の整理で箱に、「わたしが死んだら見ないで処分」と但し書きして保管です。小さめのダンボール1個(お茶箱の半分以下のサイズ)の思い出ボックスです。もしも介護施設に入居なんてことになったら死ぬ前に自分で処分していきたいと思っています。整頓さえしてあればいつでも処分はできますものね!
いちばん大変なジャンルの片づけが終わったので、あとは事務的にモノを減らしていくだけになりました。